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今さら聞けない!情報銀行との関係が注目される「信用スコア」とは

この記事では、日本国内で徐々にサービスの提供が始まっている「信用スコア」についてご紹介します。

「信用スコア」は、その算出されたスコアによってさまざまな優待サービスを受ける事ができます。

要約

・信用スコアは個人に紐づくあらゆるデータをAIで分析して算出されている
・日本でも徐々に有効活用されており、今後普及するかは未知数だが情報銀行との関係が注目されている

信用スコアとは

「信用スコア」とは、その名のとおり個人の信用力をスコアリング(数値化)したもので、個人に細づくあらゆるデータをAI で分析することでスコアを算出しています。

信用スコア算出に使用する情報

職業、勤務先、収入、資格、性格/人格、能力など

今までも、個人がクレジットカードを作る際や、お金を借りる際に「クレジットスコア」がカード会社や金融機関での審査に利用されてきました。

クレジットスコア算出に使用する情報

住所、氏名、年齢、性別、勤務先/金属年数、年収、借入残高、クレジットカードの利用・返済状況など

クレジットスコアは金融機関などで融資を受けるための審査にのみ使用され、自分で開示請求しない限りスコアを知ることはできません。

日本における信用スコアの動向

近年、日本においても信用スコアサービスを展開する動きが出始めています。 ソフトバンクとみずほ銀行の共同出資により、日本初のAIによる信用スコア診断サービス「J.Score」が始まりました。

J.Scoreは、AI が評価したスコアに応じて、銀行よりも有利な条件で借り入れができるサービスを提供しています。約 150の質問への回答に加えて、ソフトバンクの通信料支払い情報やみずほ銀行の口座情報などによりスコアが算出されます。

それ以外にも、NTTドコモ、Yahoo!、LINE などが信用スコアサービスへの参入を発表しており、日本でも信用スコアの新たな仕組みが形成されようとしています。

今後日本で信用スコアが普及するか否かは未知数ですが、近年では個人データの利活用を目的とする情報銀行との関係が注目されています。

出典:総務省・経済産業省「情報信託機能の認定に係る指針ver.1.0」から引用

中国で進む信用スコア社会

信用スコアの導入が一番進んでいるのは中国です。アリババグループが 2015年に開始した「芝麻信用」は、わずか数年で中国国内に普及し、信用スコアは中国社会のインフラとなりつつあります。

「芝麻信用」では、5つの観点で信用度を評価し、350~950 点のスコアを算出している。一般に 700点以上で「極めて良好」とされ、600 点以上になると、レンタカーやホテル予約時の保証金免除など、様々な特典が与えられます。

芝麻信用における特典の一例

また、就職、結婚等においても信用スコアが利用されているようです。

信用スコアの導入は、企業側にも大きなメリットをもたらしており、例えばサービス利用時の受付時間が、保証金免除により大幅に短縮されコスト削減につながっています。また、利用者は不正利用によるスコア低下を避けようと、ルールに則った利用を自発的に行うようになり、その結果、不正防止やマナー向上につながっていることが示されています。

出典:中国社会で活用が進む信用スコアは日本社会でも普及するのか?

その一方で、課題も顕在化しつつあります。スコアの高低が人生を左右するほどの重みを持つようになり、スコア自体の信頼性が間われ始めています。

また不当な手段を使ってスコアを上げようとする人も存在し、その対応も必要となっている。さらには、格差や差別の助長につながる懸念も指摘されています。

まとめ

これからの時代、私達の個人データというのは様々なものに活用され、将来的には私達自身の信頼性を表す指標になるとも言われています。
しかし、実際のところ日本と中国では、社会的な背景の違いもあり、中国同様に普及するかは未知数ですし、これからどう発展していくかは分かりません。

どのように有効利用され、発展していくのか、その動向に注目していきましょう。

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Sky Hand
某企業でUI・UXの設計 /  テクニカルライター / 趣味でWebマーケティング / / VBAマスター / Roots Lab.の運営・企画 / 趣味:カメラ・写真 / 座右の銘は「仕事は最高か最速」/ とにかく何にでも興味を持っており、楽しいことでも、辛いことでも、つまらないことでも、難しいことでも、一回はやってみる質です。
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