2019年7月5日(金)にお金研究会イベントを開催し、今回は今話題の「老後2000万円問題」をテーマとして取り上げました!
講師は、我らがRoots Lab.お金研究会の会長で、最近個人でも「ひろがりBar」を運営している安田優さんです。

目次
日本がかかえる3つの問題
老後2000万円問題
そもそも老後2000万円問題が話題になったきっかけは、6月に金融審議会が発表した市場ワーキング・グループ報告書です。
老後の生活費を試算していくと、毎月5万円ほど足りないと考えられるため、老後人生が20〜30年あるとすると不足額の総額が2000万円ほどになる、というものですね。
今回は部分的にしか報道されていない上述のレポートの全体像を、安田氏がめちゃめちゃ分かりやすく解説してくれました!

老後資金はもはや年金だけでは足りない!…かどうかは個人の収入・支出の状況やライフスタイルによって変わってきます。
重要なのは、足りないかどうかではなく、まずは個人の対策を打っていくための1つの指針として捉える、ということでした。
年金積立金は2038年に枯渇する
そもそも年金自体が限界に近づいているという問題も。
年金積立金の一部はGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)によって運用をされているものの、仮に今の年金制度を維持しようとした場合、厚生年金支払いに使われている積立金は2038年には枯渇するという試算も出ています。
制度発足当初55歳だった厚生年金の支給開始年齢は今や65歳になり、この先さらに引き上げられる可能性も大いにありそうですね…。
日本の国家破綻の危険性
これからの日本を考える時に外せないこの問題。日本は、債務残高の対GDP比率240%となっており、これは先進国で最悪の数字です。
ただ日本が国家破綻するかどうかという議論は専門家の間でもずっと続いており答えの出ない問題なのかもしれません。
しかしながら、日本がこのような状態にあるという認識は持っておくべきなのでしょう。
どの問題もニュースで話題にはなっているものの、意外と分かってないもの…
改めて解説してもらうと「なるほどそういうことか!」という発見もたくさんありました。
私たちにできる3つの対策
そして後半はみんなが気になる対策について。
まずはちゃんと貯金する
老後2000万円問題の時にもあったように、まずは自分なりの指針(ゴール設定)を持つことが大切です。
そしてちゃんと貯金するポイントは”貯められる時期にしっかり貯める”ということ!
お金が必要な時には無理せず使う、その分貯められる時期を決めてその時期に貯めるということですね。
貯金だけでなく運用する
まだまだ”貯金しておけば安心”という色が濃い日本。
リスクとリターンという観点から、銀行も運用先の1つとして捉え銀行だけではなく様々な投資先に分散していくポイントを解説してくれました。自分にあった対策を打つためにとっても大切な考え方です。
冒頭にご紹介した金融審議会が発表した市場ワーキング・グループ報告書の中でも、若い時から着実な資産形成が重要であるということは政府もきちんとコメントを出しています!
上の世代から贈与を受ける(可能であれば)
最後は海外で実際に行われている対策の紹介です。
生前贈与の非課税枠を使いながら、小さい頃から少しずつ下の世代に資産を残していく。
日本の金融資産の大部分(約6割)を高齢者が所有しているため、運用したくてもそもそも元手がないんです…という若者は結構多いんですよね。
ここでは、全員「いいなあ〜」ということで意見が一致したのでした(笑)
・老後の生活費は年金だけでは足りない
・年金機構の積立金は2038年に無くなるとの試算
・運用により資産を増やすことを推奨されている
・分散/積立投資によりリスクを減らせる
・若い時から着実に資産を増やす必要性があると政府がコメントした
・(可能であれば)上の世代から資産を譲り受ける
普段から広く金融・経済について学んでいる安田氏。参加者からの鋭い質問にもしっかり解説をしたり、これでもかと思うほどの小ネタも聞くことができました。

今回初めての参加者の方からも「次回も参加します!!」という嬉しい声を頂きました!
クロージング
最後にお金研究会から次回のイベントについてお知らせさせていただきました。
次回のイベントは7/28(日)の14:30から開催予定です!
ぜひお越しください!!

Roots Lab.では定期的にイベントを開催しています。興味のあるテーマがあればぜひご参加ください!