文屋学(B_Manabu1227)です。
レントゲンやMRIのような機器がなかった時代、東洋医学では顔や舌、脈の状態を診て治療していました。その診察方法は、自身の健康を日頃からチェックするのに役立てることができます。
そこで今回は、東洋医学の考え方に基づいた診察方法『四診(ししん):望診・聞診・問診・切診』を活用したセルフチェック法をご紹介します!
東洋医学「四診」で健康チェック!
この記事では以下をまとめています。
- 顔、舌、脈の状態
- 考えうる症状
- 関連記事
各症状の解決方法については、関連記事を参考にしてください!(逐次更新)
顔から健康チェック

『望診(ぼうしん)』と呼ばれる診察方法でチェックしていきます。望診とは、外見で現れる症状を診て身体の状態を判断する方法です。
健康時の顔の状態も踏まえて、ご自身の顔の状態をチェックしてみてください。
色:うすいピンク色
肌:弾力がありハリ・ツヤがある
髪質:コシがありクシが通りやすい
※色味や状態に関しては個人差があるため、あくまで日頃の状態と比較して参考にしていただければ幸いです。
顔の状態 | 考えうる症状 | 関連記事 | |
顔の色 | 赤い | 熱やのぼせ | |
赤黒い吹き出物がある | 強い瘀血(血行不良) | 瘀血、血行不良 | |
蒼白・黄色 | 血虚(血量不足) | 血虚 | |
顔の状態 | 髪や皮膚にツヤがない | 血虚 | 血虚 |
目のまわりの腫れ | 水分代謝不良 | むくみ | |
目の下のクマ | 下半身の冷え、瘀血 | 冷え、 瘀血、血行不良 | |
ほおの吹き出物 | 肝の代謝機能の低下 | 肝 | |
あごの吹き出物 | 婦人科疾患、ホルモンバランスの乱れ |
舌から健康チェック

望診のなかでも、舌を診ることを『舌診(ぜっしん)』といいます。舌診では、主に人間の生命エネルギーや体の働きを表す「気血水」や消化器の状態を判断することができます。
※気血水に関しては、こちらの記事をお読みください
色:薄いピンク
形:口にちょうどおさまるサイズ
舌苔:白色で全体にうっすらつく
舌の裏:舌下静脈(舌の裏にある2本の静脈)に腫れがない
※色味や状態に関しては個人差があるため、あくまで日頃の状態と比較して参考にしていただければ幸いです。
舌の状態 | 考えうる症状 | 関連記事 | |
舌の色 | 暗赤色・紫に近い | 瘀血(血行不良) | 瘀血、血行不良 |
白っぽい | 気虚(エネルギー不足)、血虚(血量不足)、冷え | 気虚、 血虚、 冷え | |
赤い | 熱がある | ||
舌の形 | やせていて薄い | 気血水の不足 | 気血水 |
周囲に歯の跡がついている | 水毒(水分代謝不足)、気虚(エネルギー不足) | むくみ、気虚 | |
大きく腫れぼったい | 水毒(水分代謝不足) | むくみ | |
表面が乾燥していてひび割れしている | 熱がある、水分不足 | ||
※舌苔 | 舌苔がなく舌の表面がツルツルしている | 水分不足 | |
薄く白い | 冷え | 冷え | |
黄色い | 胃腸の熱 | ||
厚い | 消化不良、胃腸に水分が溜まっている |
※舌苔(ぜったい)・・・舌にあるコケのようなもの
脈から健康チェック

触って診ることを『切診(せっしん)』といいます。こちらでは切診の中でも、左右の手首の脈をみて状態を把握する『脈診(みゃくしん)』をご紹介します。
脈診によって、自分の熱量やエネルギーの状態を調べることができます。
脈の深さ:軽く押して感じとれる
脈の速さ:1呼吸で4回ほど
脈の強さ:軽く反発がある
脈の状態 | 考えうる症状 | 関連記事 | ||
脈の深さ | 浮 | 軽く触っただけで感じる | 症状が体表(筋肉や頭など)にある場合が多い | |
沈 | 強く押さないと感じない | 症状が内部(消化器系や内臓)にある場合が多い | ||
脈の速さ | 数 | 速く打つ(1呼吸で6回以上) | 熱がある場合や驚きの感情の際に出る | |
遅 | 遅く打つ(1呼吸で3回以下) | 新陳代謝が弱っている | ||
脈の強さ | 実 | 強く感じる脈 | エネルギーが過剰になっている | |
虚 | 弱く感じる脈 | エネルギー不足に陥っている |
脈診については、以下の記事(外部)でわかりやすく紹介されています!
東洋医学「脈診」の不思議 カゼの引き始めは脈が浅い|ヘルスアップ|NIKKEI
まとめ
いかがでしたか?
今回は、東洋医学の健康診断をご紹介しました。何となく体調不良が続いている・・・そんな方は、是非セルフチェックでご自身の健康状態を整えるきっかけにしてみてください!